特定の組織をターゲットとしてクラスターレポートを作成し、他のポートフォリオとの関連を確認する方法
特定のポートフォリオへの自動クラスタリング
技術クラスターとは、同一の技術分野に関連する特許ファミリーをまとめたグループのことです。プラットフォームでは、類似した特徴をもつ特許ファミリーを自動クラスタリング・ツールによって分類し、レポートに含まれる特許ファミリーをもとにクラスターを生成します。
本記事では、1つのポートフォリオを基準として先に自動クラスタリングを行い、他のポートフォリオがその技術クラスターにどのようにマッピングされるかを確認する方法を説明します。
例として、企業Xのポートフォリオを基準に自動クラスタリングを行い、企業YとZを比較対象とした場合、「Unrelated(関連なし)」クラスターには、YおよびZのポートフォリオのうち、Xのクラスターに該当しない特許ファミリー数が表示されます。
それでは、プラットフォーム上での実際の操作を見てみましょう。
特定のポートフォリオに自動クラスタリングする利点
特定の組織またはポートフォリオを対象に自動クラスタリングを行うと、次のような利点があります。
- 自社の技術に関連する特許を保有している競合他社を把握できる
- 競合が自社技術以外でどのような取り組みをしているかを確認できる
- 潜在的なリスク領域を特定できる
- デューデリジェンスの一環として、対象特許群を他の組織と自動的に比較できる
自動クラスタリングの仕組み
自動クラスタリングは、特許のメタデータに基づく類似度マトリクスの作成によって行われます。このプロセスには人手による介入やハードコーディングされた分類は含まれません。
プラットフォームは利用可能なメタデータを用いて、できる限り正確な技術クラスターを作成します。機械学習アルゴリズムが特許の技術領域を特定し、さまざまな要素に応じて重み付けを行います(たとえば、ソフトウェア分野の特許は技術分類コード(CPCコード)だけでは正確にグルーピングしにくいため、他の情報をより重視して自動クラスタリングが行われます)。使用されるメタデータには以下が含まれます:
- CPCコード
- 引用情報(前方・後方引用)
- 発明の名称
- 要約
クラスター名はどのように決定されるのですか?
クラスター名は、特許ファミリーの発明の名称や要約をもとに機械的に生成されます。テキスト要約および自然言語処理(NLP)技術を用いて、クラスター全体を最も適切に表す名称が付けられます。
自動クラスタリング・アルゴリズムと名称生成アルゴリズムは独立しており、クラスタリング結果が特定の語句に偏らないように設計されています。特定のフレーズ出現頻度を基準とした場合、似た語を持つ特許のみがそのクラスターに集まり、実際の技術的関連性を反映しない「予言の自己成就(self-fulfilling prophecy)」になるリスクがあるためです。
クラスター数の上限はどのように決めていますか?
プラットフォームでは、最大16個の技術クラスターを表示します。もし特許ファミリーのグループが16を超えるクラスターを生成した場合、残りは「Miscellaneous(その他)」としてまとめられます。
必要に応じて、この「Miscellaneous」クラスターをさらに分解して詳細分析を行うことも可能です。
特定のポートフォリオを基準に自動クラスタリングする手順(画像付きガイド)
1. 新規レポートタイルで「Start(開始)」をクリックします。
2. 特定のポートフォリオおよび比較対象のポートフォリオを検索し、In report(レポート・バスケット)に追加します。
3. 必要なポートフォリオをすべて追加したら、Classifier(分類器)は適用せずに「Next(次へ)」を選択します。
4. 次の画面では、デフォルトで全ポートフォリオが自動クラスタリング対象として選択されています。自動クラスタリング対象として残すのは、最初にグループ化したいターゲット組織のみです。この例ではFordのみにチェックマークを入れます。
5. 「Run(実行)」をクリックしてレポートを開始します。Fordのポートフォリオが最初に自動クラスタリングされ、その後GM、Mercedes、Volkswagenの資産がどのクラスターに含まれるかが表示されます。Fordのクラスターに該当しないものは「Unrelated(関連なし)」クラスターとして示されます。