Geographic Waterfall(地理的出願戦略)レポートとは
地理的出願戦略レポート分析は、各組織の特許出願戦略を把握するのに役立ちます。1社または複数の組織をレポートに含めてGeographic Waterfall(地理的出願戦略)レポートを作成すると、次のような問いに答えることができます。
- 各組織は、異なるTerritories(国・特許庁)でどのような出願優先戦略を取っているか?競合他社の地理的戦略はどうなっているか?
- 各管轄地域での出願傾向は、時間の経過とともにどのように変化しているか?
- 技術クラスターごとに異なる出願戦略を取っているか?地理的出願は、ポートフォリオ単位およびクラスター単位で比較できます。
Geographic Waterfall(地理的出願戦略)レポートの作成方法
- 「Report Builder(レポート・ビルダー)」をクリックして新しいレポートを作成します。
- 「Organisation(組織)検索」機能を使用して、レポートにポートフォリオを追加します。
- 選択内容が確定したら「Next(次へ)」をクリックします。ここでレポート名を入力し、技術グルーピング・オプションを選択します。
- レポート実行後、レポート画面左上の「Export Report Options(エクスポート・レポートのオプション)」アイコン(四角に矢印がある青いアイコン)をクリックします(下図参照)。次に「Geographic Waterfall」をクリックするとExcelファイルのダウンロードが始まります。
注:出力レポートには、各Territory(国・特許庁)における1件、2件、3件、4件…といった登録特許ファミリー件数が表示されます。
データの読み解き方
Size(権利化国数):各特許ファミリー内で権利化済みの国・特許庁の数を示します。たとえば、この列には「1つの国で権利化されたファミリー」や、「1〜2か国」「1〜5か国で権利化されたファミリー」などの範囲が表示されます。
この指標により、競合他社の出願・権利化戦略を確認できます。たとえば、ある企業が「2か国で権利化」している場合、その企業が最初にどの国で権利化を選択する傾向があるかを把握することができます。
Count(特許ファミリー件数):それぞれの「Size(権利化国数)」の範囲に含まれる特許ファミリーの件数を示します。
たとえば、あるポートフォリオ内で「1〜5か国で権利化されたファミリー」が726件存在する場合、その数値がこの列に表示されます。
この指標を確認することで、組織がどの順序で出願・権利化を進めているかを理解できます。
つまり、これらの726件のファミリーについて、最初・2番目・3番目にどの国を選んでいるかを分析できるということです。
Acc(累積比率):指定された範囲に含まれる特許ファミリーが、ポートフォリオ全体において**どの程度の割合を占めるか(累積割合)を示します。ポートフォリオ全体のうち、「1〜2か国で権利化された特許ファミリー」が全体の何%を構成するかを確認できます。この情報を用いることで、ポートフォリオ全体における多国籍展開の傾向を把握できます。
結果のチャート表示
以下のポートフォリオでは、1~2の国・特許庁で付与された特許ファミリーが667件あり、これは当該組織の登録特許の分布の73%を占めています。
国コード(US, GB, CN, AU, JP, CA, HK, KR, IL)は、その「Size(サイズ)」(例:1~2件の国・特許庁)に属する特許ファミリーのうち、どの国で特許が付与されているかの割合を示します。たとえば、1~2件の国・特許庁で付与された667件のファミリーのうち、4%が中国(CN)で付与されています。
Family size(X軸): 各特許ファミリーのメンバー数
Coverage(Y軸): カバレッジ(割合)
Count: 特定の「サイズ」に属する特許ファミリー件数
Legend: 管轄地域(Jurisdiction)
この組織は、6件目のメンバーに達した時点で初めてオランダ(NL)で出願を開始しています。
このチャートのデータは、各管轄地域での年ごとの出願件数を示しています。たとえば、この組織は2015年に米国で46件の出願を行いました。
Priority year(X軸): 特許ファミリーで最初に出願された年
Filing territories(Y軸): 出願割合
Legend: 管轄地域(Jurisdictions)
例:2016年から2020年にかけて米国での出願件数が増加し、2018年以降オーストラリアでの出願件数が減少しています。
注: Excel出力内で組織名のタブをクリックすると、技術別の出願戦略を分析できます。
分析例1:
- ポートフォリオの94%の特許ファミリーは単一メンバーで構成され、ほぼすべてが米国をカバーしています(黄色)。これは米国が最重要Territory(国・特許庁)であることを示します。
- US、JP、CNが注力地域および中核地域です(赤)。
- 2段階の出願戦略:小規模ファミリーはUS、CA、アジア太平洋地域(紫)で出願し、ファミリー規模が大きくなるとEU諸国への出願にシフトしています(オレンジ)。
分析例2:カバレッジが狭い場合