地理(Geography)のチャート一覧と読み解き方
Classificationの国・地域別分析データセット
国・地域別分析セクションには、幅広い分析に対応する23種類のデータセットがあります。レポート・ダッシュボードの「Geography(国・地域別分析)」セクションをクリックすると、利用可能な全チャートを表示できます。
任意のチャートは、チャートアイコン右上のチェックを選択してお気に入りに追加できます。あとで見返すために選択済みチャートを保存するには、レポート画面左上の「チェック」アイコンをクリックして「Save(保存)」を選択します。保存済みチャートの詳細はこちらをご覧ください。
Geographyデータセット分析における「特許ファミリー」と「個別特許」の違い
本セクションでは、Geographyデータセット全体で、発明を複数の国・特許庁にまたがる「特許ファミリー」と、特定の国・特許庁での「個別特許」を区別します。
ClassificationのGeographyチャートでは、チャートの定義やタイトルに基づき、特許ファミリーの経路をたどるように件数を算出していると考えてください。
また、Region(地域)やTerritory(国・特許庁)ごとの出願/登録に加えて、WIPOやEPOを経由したかどうかも加味して集計します。
EPO(欧州特許庁)
EPO(European Patent Office)は、最大40の欧州各国に対して一律の出願手続を提供する審査事務機関です。EPOは出願の処理、特許付与の可否判断、特許維持年金(更新料)の取扱いを行います。そのため、GeographyチャートではEPOの区分において「出願」または「登録」として計上され得ます。
EPO経由で出願した場合、Classificationでは「EPO」および各欧州の国の双方に出願として計上します。EPO経由で有効化され、ドイツとフランスで維持している場合は、「EPO」「Germany」「France」の各区分で登録としてカウントされます。EPOの詳細はこちらをご覧ください。
WIPO(世界知的所有権機関)
WIPO(World Intellectual Property Organization)は同様に事務機関ですが、WIPO自体は特許を付与しません。したがって、本記事におけるGeographyチャートでは、WIPOは「出願」のみを表します。
WIPO経由の出願はClassificationのチャートで「WIPO」の出願として計上されます。WIPO後に審査を希望する国・特許庁(例:GermanyやUnited States)を指定すると、その後は該当の国・地域の区分で、出願または登録としてカウントされ、WIPO区分の「出願」からは外れます。
WIPO後に審査先を指定するまでの間は、理論上「全世界への出願」であり、ClassificationのGeographyチャートでは、チャート仕様に応じて「WIPO」または「Other」に出願として計上されます。審査先を指定しない場合、そのWIPO出願は失効/放棄となります。WIPOの詳細はこちらをご覧ください。
以下の個別チャート解説でも、必要に応じて補足しています。
Classificationの地理データは、次の観点で提供されます:
- Active Patent Families(生存特許ファミリー分布)
- Patent Families with grants(登録済み特許ファミリー分布)
- Individual Patent applications(個別特許の出願件数)
- Individual Patent grants(個別特許の登録数)
- Applications and Granted patents(出願・登録件数の合計)
- Patent applications versus Granted patents(出願件数と登録件数の比較)
- First filing territory by publication year(公開年別の最先出願国・特許庁分布)
- First filing territory by org(組織別の最先出願国・特許庁分布)
- First filing territory by tech(技術別の最先出願国・特許庁分布)
特許ファミリーやステータスの定義はこちらをご参照ください。
Geographyデータセットの説明
目的とする分析内容に応じて、適切なGeographyチャートを選択します。以下に各チャートの概要を示します。
特許ファミリー単位
Active patent families - by region(生存特許ファミリー:地域別)
本データセットでは、ステータスがPendingまたはGrantedの生存特許ファミリーをカウントします。ファミリーレベルの地域分析は、戦略レベルの俯瞰に適しています。
例:EPOルートの場合は「Europe」で1件としてカウントします。同一ファミリーが米国で登録されていれば「North America」でも1件、WIPO出願があれば「Other」で1件として計上します。
1ファミリーは地域ごとに1回だけカウントされます(例:英国で出願、欧州で10件の個別登録があっても「Europe」は1回)。
「Region(地域区分)」のグループ化について:
- Geographic region(地理的地域)では、「Other」は WIPO(世界知的所有権機関) を指します。
- IP5 region(5庁地域)では、「Other」は WIPO を、「Rest of World」は IP5に含まれないその他の国・地域(例:ロシアなど) を指します。世界主要5特許庁(EPO・USPTO・JPO・KIPO・CNIPA)
- Continent(大陸区分)では、「Other」は WIPO を指します。。
本チャートは、どの地域への出願が優勢かを高い粒度で把握できます。個別特許件数ベースのチャートでは、同一ファミリー由来か判別できない点に注意が必要です。
全組織・全技術を横断した俯瞰に有用です。必要に応じて右上のフィルター(組織/技術)で絞り込み、「他社はどこに出しているのか?」に答えます。
Active patent families - by region and organisation(生存特許ファミリー:地域×組織)
PendingまたはGrantedの生存特許ファミリーを対象とし、地域×組織で俯瞰します。ファミリーは地域ごとに1回のみカウントします。
競合ベンチマークに最適で、「他社はどこに出しているのか?」を組織別に比較できます。
Active patent families - by region and technology(生存特許ファミリー:地域×技術)
PendingまたはGrantedの生存特許ファミリーを対象とし、地域×技術で俯瞰します。ファミリーは地域ごとに1回のみカウントします。
技術間の傾向比較に有効で、「各技術領域で他社はどこに出しているのか?」に答えます。
Granted Patent families - by territory and priority year(登録済み特許ファミリー:国・特許庁×優先年)
ステータスがGrantedの特許ファミリーを対象とし、登録された国・特許庁で1回ずつ、対応する優先権主張年に計上します(WIPOは権利化をしないため対象外)。
Granted Patent families - by territory and publication year(登録済み特許ファミリー:国・特許庁×公開年)
ステータスがGrantedの特許ファミリーを対象とし、登録された国・特許庁で1回ずつ、対応する公開年に計上します(WIPOは対象外)。
Patent families with grants - by territory(登録済み特許ファミリー:国・特許庁別)
対象の国・特許庁に少なくとも1件の有効な登録特許のあるファミリー件数を表示します(ファミリーステータス自体は不問)。同一ファミリーは登録された国・特許庁で1回ずつ計上されます。WIPOは対象外です。
Tips: 組織/技術/国・特許庁フィルターを組み合わせて、このチャートで注目したい領域に絞り込んで確認してください。
Patent families with grants - by territory and organisation(登録済み特許ファミリー:国・特許庁×組織)
対象の国・特許庁に少なくとも1件の有効な登録特許が含まれるファミリー件数を、組織別に表示します。WIPOは対象外です。
Tips: レポート右上の技術フィルターを使い、このチャートで組織横断の特定技術に絞り込んで確認してください。
Patent families with grants - by territory and technology(登録済み特許ファミリー:国・特許庁×技術)
対象の国・特許庁に少なくとも1件の有効な登録特許が含まれるファミリー件数を、技術別に表示します。WIPOは対象外です。
Tips: レポート右上の組織フィルターを使い、このチャートで技術横断の特定組織に絞り込んで確認してください。
Patent families with grants - by region(登録済み特許ファミリー:地域別)
対象の地域に少なくとも1件の有効な登録特許が含まれるファミリー件数を表示します。1ファミリーは地域ごとに1回のみカウントします。WIPOは対象外です。
Tips: 組織/技術/国・特許庁フィルターを組み合わせて、このチャートで注目したい領域に絞り込んで確認してください。
Patent families with grants - by region and organisation(登録済み特許ファミリー:地域×組織)
対象地域に有効な登録特許が含まれる特許ファミリー件数を、組織別に表示します。1ファミリーは地域ごとに1回のみカウントします。WIPOは対象外です。
Tips: レポート右上の技術フィルターを使い、組織ごとの数値を確認する際に特定技術へ絞り込んで確認してください。
Patent families with grants - by region and technology(登録済み特許ファミリー:地域×技術)
対象地域に有効な登録特許が含まれるファミリー件数を、技術別に表示します。1ファミリーは地域ごとに1回のみカウントします。WIPOは対象外です。
Tips: レポート右上の組織フィルターを使い、技術ごとの数値を確認する際に特定組織へ絞り込んで確認してください。
出願単位
Applications - by territory(出願:国・特許庁別)
現在有効な個別出願を、国・特許庁ごとにカウントします。EPO経由の出願は「EPO」および各欧州の国・特許庁に計上、WIPO出願は「WIPO」に計上します。EPOを経由せずにドイツへ直接出願した場合は「Germany」のみで計上します。
Tips: 組織/技術/国・特許庁フィルターを組み合わせて、このチャートで注目したい領域に絞り込んで確認してください。
Applications - by territory and organisation(出願:国・特許庁×組織)
現在有効な個別出願を、国・特許庁×組織ごとにカウントします(EPOやWIPOの扱いは上記と同様)。
Tips: レポート右上の技術フィルターを使い、このチャートで組織横断の特定技術に絞り込んで確認してください。
Applications - by territory and technology(出願:国・特許庁×技術)
現在有効な個別出願を、国・特許庁×技術ごとにカウントします(EPOやWIPOの扱いは上記と同様)。
Tips: レポート右上の組織フィルターを使い、このチャートで技術横断の特定組織に絞り込んで確認してください。
登録特許単位
Granted patents - by territory(登録済み特許:国・特許庁別)
個別の登録特許を、国・特許庁ごとにカウントします。同一ファミリーが同一国で複数の登録を持つ場合、それらはすべてカウントされます(EPOは1、WIPOは対象外)。
Tips: 組織/技術/国・特許庁フィルターを組み合わせて、このチャートで注目したい領域に絞り込んで確認してください。
Granted patents - by territory and organisation(登録特許:国・特許庁×組織)
個別の登録特許を、国・特許庁×組織ごとにカウントします(EPOは1、WIPOは対象外)。組織別に正確な登録件数を把握できます。
Tips: レポート右上の技術フィルターを使い、このチャートで組織横断の特定技術に絞り込んで確認してください。
Granted patents - by territory and technology(登録特許:国・特許庁×技術)
個別の登録特許を、国・特許庁×技術ごとにカウントします(EPOは1、WIPOは対象外)。技術別に正確な登録件数を把握できます。
Tips: レポート右上の組織フィルターを使い、このチャートで技術横断の特定組織に絞り込んで確認してください。
出願+登録の複合ビュー
Applications and granted patents - by territory and organisation(出願+登録特許:国・特許庁×組織)
有効な出願と登録を、適用可能な全ルートを考慮してカウントします。米国へ直接出願した場合は「United States」で1、EPO経由の出願は「EPO」および各欧州の国・特許庁に計上します。EPOが有効化され、ドイツとフランスで維持されている場合は、それぞれ「Germany」「France」「EPO」に計上します。WIPO出願は「WIPO」に1が計上され、審査先指定後は該当の国・地域の出願/登録として計上されます。
Applications and granted patents - by territory and technology(出願+登録特許:国・特許庁×技術)
有効な出願と登録を、適用可能な全ルートを考慮してカウントします(EPO/WIPOの扱いは上記と同様)。
Applications versus granted patents - by territory(出願と登録の対比:国・特許庁別)
有効な出願と登録を併記し、国・特許庁別に比較します。米国への直接出願は「United States」で1、EPO経由は「EPO」および各欧州の国・特許庁に計上、WIPO出願は「WIPO」に1、審査先指定後は指定先の区分で出願/登録に計上します。
Tips: レポート右上の組織または技術フィルターを活用し、このチャートの確認時に関心の高い特定の組織または技術へ絞り込んで確認してください。
Families by first filing territory and priority year(最先出願の国・特許庁×優先年)
レポート内の特許ファミリーを、最先出願となった国・特許庁別に、優先権主張年ごと(X軸は年、Y軸は件数)で可視化します。全組織・全技術を合算し、全ステータスのファミリーを含みます。
Families by first filing territory - by organisation(最先出願の国・特許庁:組織別)
レポート内の特許ファミリーを、最先出願の国・特許庁別に、組織ごとで可視化します(凡例で組織別の色分け)。X軸に国・特許庁、Y軸にファミリー件数が表示されます。例:Boschのファミリー約40k件が最先出願「Germany」であることが一目で分かります。
Families by first filing territory - by technology(最先出願の国・特許庁:技術別)
レポート内の特許ファミリーを、最先出願の国・特許庁別に、技術ごとで可視化します。利用可能な技術は、使用した分類の種類(Classifier(分類器)、Universal Technology Taxonomy (UTT)、クラスタリング)に依存します。凡例で技術別の色分けが行われ、X軸に国・特許庁、Y軸にファミリー件数が表示されます。例:Power and Control Systemsの約18k件が最先出願「Germany」であることが示されます。