Classification における 係争・訴訟分析チャートの種類と、その読み解き方
このページでは、Classificationの「Disputes(係争・訴訟分析)」セクションで利用できるチャートとデータセットの概要、ならびに解釈のポイントを説明します。
係争・訴訟分析セクションには、幅広い分析に対応する 12 種類のデータセットがあります。レポート・ダッシュボードのDisputes(係争・訴訟分析)セクションをクリックすると、レポートで利用できる係争・訴訟分析チャートが表示されます(作成したレポートで 4 種類しか表示されない理由については こちら を参照)。
任意のチャートは、チャート・アイコン右上のチェックを選択して「保存済みチャート」に追加できます。あとで見直すために選択内容を保存する方法については、こちら を参照してください。
Litigations と Disputes の違い
本ナレッジでは、分析対象のデータに応じて「Litigations(訴訟)」と「Disputes(係争)」を区別しています。Classification の Disputes(係争・訴訟分析)データは次のとおりで、以下の内訳に分解されます。
Litigations(訴訟)
- US Patent litigation(米国特許訴訟:連邦裁判所)。開始日・終了日、関連特許、特許ごとの結論、利用可能な場合は裁判資料へのリンクを含みます。
- GB Patent Litigation(英国の全裁判所)。終了日および関連特許(利用可能な場合)。
- Netherlands Patent Litigation(オランダ)。終了日および関連特許(利用可能な場合)。
- French Patent Litigation(フランス)。終了日および関連特許(利用可能な場合)。
- German Patent Litigation(ドイツ)。終了日および関連特許(利用可能な場合)。
- Chinese Patent Litigation(中国)。開始日・終了日、関連特許、利用可能な場合は裁判資料へのリンク。
- Japanese Patent Litigation(日本)。終了日および関連特許(利用可能な場合)。
Disputes(係争)
- US PTAB(特許審判・審査部:Patent Trial and Appeal Board)。すべての手続(IPR、DER、CBM)を対象。開始日・終了日、関連特許、利用可能な場合は裁判資料へのリンクを含みます。
- US ITC(米国国際貿易委員会:International Trade Commission)。開始日・終了日、関連特許、利用可能な場合は裁判資料へのリンク。
- German Invalidation proceedings(ドイツ無効審判)。終了日および関連特許。
注意事項:
- 件数は特許に関連する係争のみをカウントしています。
- 結果は「和解(Settled)/勝訴(Won)/敗訴(Lost)/進行中(Active)/その他(Other)」で集計します。
- 係争が発生していない組織は一覧に表示されません。
重要:Classification に表示される「現在のオーナー(organisation)」は、係争時の当事者であるとは限りません。原告(plaintiff)・被告(defendant)は係争当時の当事者ですが、その後に当該特許ファミリーを買収して現在のオーナーとなっている場合があります。脅威の無力化(threat neutralisation)を目的とした買収は一般的であり、このため現在のオーナーと被告が同一になるケースもあります。
各レポート種別における係争・訴訟分析データセットの提供状況
作成するレポートの種類により、利用できる Disputes(係争・訴訟分析)データセットの数が異なります。
Organisation(組織)レポート/クラスタリング適用/ Organisation簡易検索
Organisation 検索を起点に(クラスタリング適用またはOrganisation簡易検索を使用して)レポートを作成した場合、Classification は訴訟データをすべて取得し、12 種類すべての Disputes データセット/チャートにアクセスできます。Organisation 検索を起点とする場合、レポート内のデータは特定の技術に限定されないため、対象組織に関するすべての係争・訴訟データが含まれます。例えば、組織間の係争総数を俯瞰する「Disputes table cross(組織間の係争クロス表)」は、Disputes データセットからレポートに追加できます。
その他のレポート種別 ― ポートフォリオの一部に関連する係争データ
Classifiers(分類器)を含むレポート、特許番号アップロード、キーワード検索、ランドスケープ・レポート、Auto instant insights レポートなど、他の方法でレポートを開始した場合、Classification は「訴訟対象特許ファミリー(Litigated patent families)」に関する情報のみを取得します。この場合に利用できるチャートは、訴訟対象特許ファミリーに限定された以下のチャートです。
係争・訴訟分析データセットの説明
以下に、分析目的に応じて選択できる各チャートの説明を示します。
Litigated patent families - by organisation(訴訟対象特許ファミリー数(組織別))
このデータセットは、レポート内の任意の組織が現在保有している特許ファミリーのうち、係争に関与した件数を示します。
注意:ここでの組織は現在のオーナーであり、係争当時の原告・被告とは限りません。脅威の無力化を目的とした買収は一般的で、子会社が保有する特許ファミリーも含まれます。
Litigated patent families - by technology(訴訟対象特許ファミリー数(技術別))
このデータセットは、レポート内の技術ごとに、係争に関与した特許ファミリー数を示します。注意:該当特許ファミリーの現在のオーナーは、係争当時の原告・被告とは限りません。脅威の無力化を目的とした買収は一般的で、子会社が保有する特許ファミリーも含まれます。
Litigated patent families - by organisation and technology(訴訟対象特許ファミリー数(組織別・技術別))
このデータセットは、レポート内の任意の組織が現在保有する特許ファミリーのうち、係争に関与した件数を、レポート内の技術でさらに区分して表示します。注意事項は上記と同様です。
Defendant Litigations, by year(被告側訴訟件数(年別))
組織(またはその子会社)が被告となった訴訟の、年ごとの件数。各訴訟は、最も早く判明している年で 1 回のみカウントします(通常は開始年。終了日のみ判明している場合は終了年)。
特定組織に対する訴訟トレンド(時期によって増減しているか、同業他社と比べてどうか)を把握するのに有用です。
Plaintiff Litigations, by year(原告側訴訟件数(年別))
組織(またはその子会社)が原告となった訴訟の、年ごとの件数。各訴訟は、最も早く判明している年で 1 回のみカウントします(通常は開始年。終了日のみ判明している場合は終了年)。
特定組織が他社をどのくらい積極的に提訴しているか、時期推移や同業他社との比較に役立ちます。
Defendant Litigations, by territory(被告側訴訟件数(国・地域別))
組織(またはその子会社)が被告となった訴訟の、Territory(国・地域)別の件数。
どの国・地域で係争の対象となっているか(特定の国・地域に限られるのか、グローバルか)を把握できます。
Tips: レポート右上の「Organisations(組織)」フィルターで組織を絞り込み、対象組織のみの国・地域別件数を確認できます。
Plaintiff Litigations, by territory(原告側訴訟件数(国・地域別)
組織(またはその子会社)が原告となった訴訟の、Territory(国・地域)別の件数。
どの国・地域で当該組織が原告として係争しているかを把握できます。
Tips:
「Organisations(組織)」フィルターで組織を絞り込み、対象組織のみの国・地域別件数を確認できます。
Disputes, defendant-side(被告側係争)
組織(または子会社)が被告となった係争の概要。サマリー表は被告側係争の総数と結果別内訳を示し、テーブルは各係争の詳細を示します。
組織が関与した係争の詳細を一覧でき、各行の「details」から関連特許・当事者情報、利用可能な場合は裁判資料にアクセスできます。係争タイプ(例:PTAB/Litigation)や NPE 参画の有無でフィルタリング可能で、データはダウンロードして二次分析に利用できます。
Geography(国・地域)フィルターは利用できますが、Technology(技術)フィルターは適用できません。組織は自社が特許を保有していない技術分野でも訴えられ得るため、レポートに表示されるクラスターは「組織が保有する特許」に基づく点に注意してください。訴訟対象特許の技術分布を知りたい場合は、Defendant Litigation Export Report を参照してください。
Disputes, plaintiff-side(原告側係争)
組織(または子会社)が原告となった係争の概要。サマリー表は原告側係争の総数と結果別内訳を示し、テーブルは各係争の詳細を示します。
係争タイプ(例:PTAB/Litigation)や NPE 参画の有無でフィルタリング可能で、データはダウンロードして二次分析に利用できます。米国では、原告が NPE を法廷に引き出す Declaratory Judgement(確認判決)を提起するケースがあり、リスク低減/訴訟戦術として用いられることがあります。
Tips:
Geography(国・地域)フィルターは利用できますが、Technology(技術)フィルターは適用できません。訴訟対象特許の技術分布を知りたい場合は、Plaintiff Litigation Export Report を参照してください。
Disputes, cross(クロス係争)
選択した組織間で発生しているクロス係争の可視化。サマリー表は係争総数、テーブルは相互の係争詳細を示します。
反訴(countersuits or cross-litigations)の有無を把握できます。反訴(cross-litigations)は一般的ではありませんが、携帯電話(いわゆる“mobile phone wars”)や半導体のような特許密度の高い分野では発生します。
Disputes, by families(特許ファミリー別の係争件数)
組織に属する特許ファミリーが関与した係争の概要。サマリー表は総数と結果別内訳、テーブルは各係争の詳細を示します。
これは「訴訟対象特許ファミリー」データセットに連動します。係争に関与した特許ファミリーの一覧と、現在のオーナー(「Portfolio」列)および係争の当事者 2 社を確認できます。現在のオーナーが係争当時の当事者とは限らない点に注意してください。
Litigations, offensive versus defensive(攻撃的訴訟・防御的訴訟の比較)
組織(および子会社)における原告側・被告側の訴訟件数(合計)の比較。
当該組織が主として自社特許を行使しているか(原告側が多い)、あるいは訴えられる側であるか(被告側が多い)を視覚的に把握できます。多くの組織では被告側の件数が多くなる傾向ですが、逆転している場合は特許を積極的に活用している示唆となります。